2020年7月28日火曜日

竹中平蔵研究(7)・・・各種の政府諮問会議をステップに。

竹中平蔵研究(7)・・・各種の政府諮問会議をステップに。

竹中平蔵は、小渕内閣を皮切りに、各種の政府諮問会議に参加し、森内閣を経て、小泉内閣では、小泉内閣の目玉だった郵政民営化担当大臣にまで上り詰め、重要閣僚として、郵政民営化を初め、次々と、「聖域なき構造改革」を断行して行った。この「政府諮問会議」などをステップに、政権中枢にくいこみ、国家の重要政策を主導してきた手腕は見事と言うしかない。しかも竹中平蔵は、政権交代後の民主党政権にまでくい込んでいる。しかし、驚いいてばかりで済む話ではない。最近でも、電通やパソナを巡る「持続化給付金スキャダル」が明らかになったばかりだが、それ以外にも・・・。安倍政権下での「  アベノミクスの成長戦略を議論する未来投資会議(議長・安倍晋三首相) 」で怪しい動きをしているらしい。まずは、「週刊朝日」の記事から。

《   本誌スクープ、国会で追及 竹中平蔵氏と首相諮問会議の“闇”〈週刊朝日〉
5/22(金)
(c)朝日新聞社

 国会で追及が始まった。アベノミクスの成長戦略を議論する未来投資会議(議長・安倍晋三首相)で、民間議員の一人であるオリックス社外取締役の竹中平蔵東洋大教授が、1月15日に官僚を集めて開催した“秘密会議”。本誌が5月8・15日号で報じたものだ。

 会議では、国土交通省の官僚が竹中氏に対し、非公表の内部資料を提供。そこには、国が管理する空港の民間運営事業について、国交省が<運営権対価の期待値を申し上げる話になる>として、竹中氏への開示をためらっていた数字などが書かれていた。資料の開示は、竹中氏の強い要求で実現した。

 オリックスは、関西空港などの民間運営事業に参入している。これには、自民党議員からも「明らかな利益相反行為だ」との声があがっている。

 同会議の運営要領は、会議で使用された資料や議事要旨は原則公開することを定めている。竹中氏が会長を務める同会議の分科会「構造改革徹底推進会合・第4次産業革命会合」に具体的な規定はないが、過去の会議ではすべて公開されていた。ところが、1月15日の会議の議事要旨だけが現在も開示されないままだ。

 5月14日の参院国土交通委員会では、そのことが問題視された。

 追及したのは、前埼玉県知事の上田清司議員。竹中氏が得た資料が、国会議員を含む一般の国民には黒塗りでしか開示されていないことから、「竹中教授に守秘義務があるのか」と問いただした。これに対し内閣官房の官僚は「守秘義務は課されておりません」と答弁。資料についても「公開されても差し支えのない資料」との見解を示した。

 上田氏が「そうであれば黒塗りにする必要はないではないか」と反論すると、最後には赤羽一嘉国交相が「利益相反とか、なぜその方が(会議の民間議員なのか)とかというのは、内閣官房が説明責任を果たさなければならない」との認識を示した。上田氏は言う。

「竹中氏は、過去の会議で官僚の説明に不満を感じた時に『国会答弁はそれでいいが』と発言している。国会軽視もはなはだしい。自身の企業に関連する規制改革にも複数関わっていて、問題がある。竹中氏は民間議員の職を退くべきだ」

 森友問題や加計問題でも、民間人と官僚の隠されたやりとりが問題になった。やましいことがなければ、すべての情報を公開すべきだ。(本誌・西岡千史)

※週刊朝日  2020年5月29日号
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