2022年3月9日水曜日

 ■『江藤淳とその時代』〜『夏目漱石』論から『小林秀雄』論へ(4),。


平野謙の「江藤淳論(推薦の弁)」は 、単なる単行本の社交辞令的な推薦文というよりは、江藤淳論、あるいは江藤淳研究としても、ごく短いものだが、批評的には、最高の水準に達するものだと言っていい。たとえば、江藤淳の文学的本質に迫った江藤淳論としては、吉本隆明、柄谷行人、秋山駿等のものがあるが、平野謙の「江藤淳論(推薦の弁)」は、それらに匹敵すると思う。作家や批評家は、他の作家や批評家を論ずる時に、褒めるにしろ批判し、ケナスするにしろ、自分自身の批評的思考力を、さらけ出すものである。私は、江藤淳を批判したり、否定したり、罵倒するような文章に遭遇する場合が少なくないが、私は、逆にそういう文章に興味がある。そういう文章に接する度に、私は、何かが違う、コイツは何も分かっていないな、と思う。最近、私は、平山周吉の『江藤淳は蘇る』刊行を記念したらしい平山周吉と竹内洋(京大教授)の対談を読んで、それを思い出した。竹内洋(京大教授)は、若い時から、江藤淳を読んでいたが、一貫して「江藤淳嫌い」だったと公言している。ぞの「江藤淳嫌い」の根拠として、松原新一の『江藤淳論』や山田宗睦の『危険な思想家』を例に出している。あたかも、松原新一や山田宗睦の「江藤淳批判」が正しかったとで言うように。実は、私も、松原新一や山田宗睦の著書はよく知っているが、どう贔屓目に見ても、まともに読めるようなシロモノではなかった。江藤淳批判としても底レベルのシロモノであった。言い換えれば、そういう底レベルの江藤淳論に共感・感動する竹内洋自身に、「文学的感受性」が欠如していたことを示している。わずか一冊のデビュー作で、江藤淳の文学的才能と批評的感受性、批評的思考力を見抜いた平野謙とは大違いである。

2022年3月6日日曜日

 ■「ウクライナ戦争」なんて知らないよ。ウクライナ戦争なんて、知恵遅れの「馬鹿学者ども」(笑)にまかせておけ。


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YouTube動画「山崎行太郎と内山卓也の《反論壇時評チャンネル》」を緊急配信しました。


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山崎行太郎公式(サブ)チャンネル

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2022年3月4日金曜日

■『江藤淳とその時代』〜『夏目漱石』論からも『小林秀雄』論へ(2)~ 繰り返すが 、私は 、江藤淳の初期作品の中では、『夏目漱石』論より 『小林秀雄』論から大きな影響を受けた。私が 、「現代日本文学」というものに目覚めたとき 、江藤淳はすでに『夏目漱石』論 だけではなく、『小林秀雄』論をも書き上げて、アメリカに留学 、途中からプリンストン大学の教師として採用され、アメリカに滞在中であった。私は 、当時、江藤淳のアメリカ留学の前後の事情については、詳しくは知らなかったが、上野千鶴子や加藤典洋らのように、江藤淳の「アメリカ留学体験」を過大評価する気にはあらない。要するに 「アメリカ留学体験」を経て 、「保守」に 、つまり「反米保守派」に転向したなどというわかりやすい説明を鵜呑みにする気にはなれない。そういう、分かりやすい「転向論」より、『夏目漱石』論から『小林秀雄』論へ、あるいはアメリカ留学前からアメリカ留学後まで、一貫している江藤淳の批評的思考力の純粋性と過激性に興味がある。要するに 、江藤淳が転向したとか変節したとかいう話は 、そういう下世話な話に興味のある人たちにとっては 重大問題だろうが 、すくなくとも 、私にとっては、そんなことは 、 それほど重大問題ではない。では、なにが重大問題なのか。私は、江藤淳がデビュー作『夏目漱石』論できりひらいた「存在論的批評」こそが重大問題である、と思う。その「存在論的批評」は、『夏目漱石』論から『小林秀雄』論までいっかんしている。江藤淳は、デビュー作『夏目漱石』論で、倫理的批評に対して存在論的批評を対置したが、その姿勢は、『小林秀雄』論でもま変わらない。『小林秀雄』論で、こう書いている。 《小林秀雄以前に批評家がいなかったわけではあい。彼以前には自覚的批評家はいなかった。「自覚的」 というのは、批評といj行為が彼自身の存在の問題として意識されている、というほどの意味である。》(『小林秀雄』)

 ■『江藤淳とその時代』〜『夏目漱石』論からも『小林秀雄』論へ(2)~


繰り返すが 、私は  、江藤淳の初期作品の中では、『夏目漱石』論より 『小林秀雄』論から大きな影響を受けた。私が  、「現代日本文学」というものに目覚めたとき 、江藤淳はすでに『夏目漱石』論 だけではなく、『小林秀雄』論をも書き上げて、アメリカに留学 、途中からプリンストン大学の教師として採用され、アメリカに滞在中であった。私は  、当時、江藤淳のアメリカ留学の前後の事情については、詳しくは知らなかったが、上野千鶴子や加藤典洋らのように、江藤淳の「アメリカ留学体験」を過大評価する気にはあらない。要するに 「アメリカ留学体験」を経て 、「保守」に 、つまり「反米保守派」に転向したなどというわかりやすい説明を鵜呑みにする気にはなれない。そういう、分かりやすい「転向論」より、『夏目漱石』論から『小林秀雄』論へ、あるいはアメリカ留学前からアメリカ留学後まで、一貫している江藤淳の批評的思考力の純粋性と過激性に興味がある。要するに 、江藤淳が転向したとか変節したとかいう話は 、そういう下世話な話に興味のある人たちにとっては 重大問題だろうが 、すくなくとも 、私にとっては、そんなことは 、 それほど重大問題ではない。では、なにが重大問題なのか。私は、江藤淳がデビュー作『夏目漱石』論できりひらいた「存在論的批評」こそが重大問題である、と思う。その「存在論的批評」は、『夏目漱石』論から『小林秀雄』論までいっかんしている。江藤淳は、デビュー作『夏目漱石』論で、倫理的批評に対して存在論的批評を対置したが、その姿勢は、『小林秀雄』論でもま変わらない。『小林秀雄』論で、こう書いている。

《小林秀雄以前に批評家がいなかったわけではあい。彼以前には自覚的批評家はいなかった。「自覚的」

というのは、批評といj行為が彼自身の存在の問題として意識されている、というほどの意味である。》(『小林秀雄』)

2022年3月3日木曜日

■『江藤淳とその時代』~『夏目漱石』論から『小林秀雄』論へ。 江藤淳の批評的人生は夏目漱石にはじまり、夏目漱石でおわっている。江藤淳の保守的な政治思想論は、ほんの一部にしかすぎない。江藤淳の政治思想論的な言論に関心を持つ人で、夏目漱石に関心を持つ人は少ないだろう。むろん、夏目漱石を知らない日本人はいない。小学生でも知っている。しかし、江藤淳の夏目漱石は、そういう夏目漱石ではない。

 ■『江藤淳とその時代』~『夏目漱石』論から『小林秀雄』論へ(1)。


江藤淳の批評的人生は夏目漱石にはじまり、夏目漱石でおわっている。江藤淳の保守的な政治思想論は、ほんの一部にしかすぎない。江藤淳の政治思想論的な言論に関心を持つ人で、夏目漱石に関心を持つ人は少ないだろう。むろん、夏目漱石を知らない日本人はいない。小学生でも知っている。しかし、江藤淳の夏目漱石は、そういう夏目漱石ではない。

2022年2月28日月曜日

■メルマガ(山崎行太郎)「緊急速報 」を配信しました。「ウクライナ戦争特集」です。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今回は、「緊急号」として「ウクライナ問題(戦争)」を取り上げます。以下を読んだら分かるように、私の見解は、欧米マスコミを中心(受け売り)とする日本のジャーナリズム、学界、文化人のそれとは違います。 異論・反論があると思いますが、もちろん、意見・分析・解釈は自由です。どちらえが正しいかという問題ではありません。それぞれの「覚悟」が必要だということです。 以下は耄碌・暴走老人の「ミミズのタワゴト」です。気軽にお読みください。 私が、強調したいのは、プーチンの敵は、ウクライナ政府でも、アメリカ政府(バイデン)でもなく、いわゆる「国際金融資本(グローバリズム)」だということです。この国境を超えた「国際金融資本(グローバリズム)」は、日本経済を食い物にしただけではなく。ロシア 中国をも食い物にしようとしています。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 山崎行太郎メールマガジ ⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎ https://www.mag2.com/m/0001151310.html https://www.mag2.com/m/0001151310.html

 ■メルマガ(山崎行太郎)「緊急速報

」を配信しました。「ウクライナ戦争特集」です。

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今回は、「緊急号」として「ウクライナ問題(戦争)」を取り上げます。以下を読んだら分かるように、私の見解は、欧米マスコミを中心(受け売り)とする日本のジャーナリズム、学界、文化人のそれとは違います。

異論・反論があると思いますが、もちろん、意見・分析・解釈は自由です。どちらえが正しいかという問題ではありません。それぞれの「覚悟」が必要だということです。

以下は耄碌・暴走老人の「ミミズのタワゴト」です。気軽にお読みください。

私が、強調したいのは、プーチンの敵は、ウクライナ政府でも、アメリカ政府(バイデン)でもなく、いわゆる「国際金融資本(グローバリズム)」だということです。この国境を超えた「国際金融資本(グローバリズム)」は、日本経済を食い物にしただけではなく。ロシア 

中国をも食い物にしようとしています。

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2022年2月27日日曜日

■ウクライナ問題(戦争)について、もうこれ以上書くと、「居酒屋政治漫談」になるので、書くことはやめにする。さて、ウクライナは、「停戦交渉」を断わり、戦争再開を選択したらしい。ロシア軍も「キエフ進撃」を再開したらしい。国民総動員令。後は、野となれ山となれ・・・か(?????)。

 ■ウクライナ問題(戦争)について、もうこれ以上書くと、「居酒屋政治漫談」になるので、書くことはやめにする。さて、ウクライナは、「停戦交渉」を断わり、戦争再開を選択したらしい。ロシア軍も「キエフ進撃」を再開したらしい。国民総動員令。後は、野となれ山となれ・・・か(?????)。

#ウクライナとネオコン。#ウクライナとジョージ・ソロス。#プーチンとオルガヒ。

ウクライナで、「ネオコン」や「ジョージ・ソロス」とその一派が、ウクライナだけではなく、ロシア

までを内乱=内戦状態に追い込み、経済的大混乱を求めて、「国際社会」「国際金融資本」「強欲資本主義」が、暗躍しているらしい。プーチンが戦っている相手は、この 「国際社会」「国際金融資本」「強欲資本主義」である。

2022年2月26日土曜日

■75歳のエチュード(6) 以下は耄碌・暴走老人の「ミミズのタワゴト」です。 私は普段はテレビも新聞も見ないが 、何か大きな事件や事故が起きると、テレビに釘付けになる。新聞は買いに行くのが面倒なので見ない。そして、いつも思う事は、日本の学問 (学者)やジャーナリズムや言論人たちの「堕落」と「無知無能」ぶりである。 彼等は、あらゆる政治事件を、安っぽい政治漫談に矮小化することしか能はないように見える。何処かの大学教授が出てきて、いつものようにロシア問題を、漫才化している。今回のウクライナ問題も 、予想通り 、怪しい専門家たちが次々と出てきて、面白おかしい「居酒屋漫談」か「井戸端会議」にして、能天気な雑談(猥談)に熱中している。ロシア問題の専門家は、馬鹿ばっか・・・(笑)。ロシアやロシア人、あるいはロシア文化を、見くびっているし、見下している。身の程知らずにもほどがある。お前らには 、「ロシアの恐ろしさ」が、あるいは、「ロシア人の恐ろしさ」が、分かっているのか。ロシア人は、お前らほど馬鹿じゃないよ。ロシア人は、やる時にはやるのだ。お前らに、「プーチン」とプーチンの「怒り」が見えるはずがない。プーチンの「似顔絵」か「藁人形」が見えているだけだろう。小林秀雄は、「ヒットラーと悪魔」というエッセイで、ヒットラーを、ドストエフスキーの『悪霊』の主人公か(ニコライ・スタヴローギン)に模している。むろん、プーチンの後にも、ニコライ・スタヴローギンがいるのだ。プーチンは 、今回の「ウクライナ侵攻」に際して、「核兵器使用」をチラつかせたが、当然のことだろう。NATO軍も米軍も、震え上がって、身動きが取れなくなっている。ニコライ・スタヴローギンには、「善と悪」という二元論は存在しない。「全て良し」なのだ。「神が存在しなければ、全ては許される」。ドストエフスキーもニーチェも読んだことのない日本人に 、ロシア問題が分かるわけがない。 ■■■■■■■■■■■■ 【2月25日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は24日、同国軍によるウクライナ侵攻の決定について、自国の安全を確保するためには「選択の余地がなかった」と語った。  プーチン氏は、テレビ中継された大企業幹部との会合で、「われわれには他に方法がなかった」とも説明。ロシアが国際経済から排除されることは望んでおらず、「われわれが属している世界経済システムに損害を与えるつもりはない」と述べた。(c)AFP ■■■■■■■■■■■■

 ■75歳のエチュード(6)

以下は耄碌・暴走老人の「ミミズのタワゴト」です。


私は普段はテレビも新聞も見ないが 、何か大きな事件や事故が起きると、テレビに釘付けになる。新聞は買いに行くのが面倒なので見ない。そして、いつも思う事は、日本の学問 (学者)やジャーナリズムや言論人たちの「堕落」と「無知無能」ぶりである。 彼等は、あらゆる政治事件を、安っぽい政治漫談に矮小化することしか能はないように見える。何処かの大学教授が出てきて、いつものようにロシア問題を、漫才化している。今回のウクライナ問題も 、予想通り 、怪しい専門家たちが次々と出てきて、面白おかしい「居酒屋漫談」か「井戸端会議」にして、能天気な雑談(猥談)に熱中している。ロシア問題の専門家は、馬鹿ばっか・・・(笑)。ロシアやロシア人、あるいはロシア文化を、見くびっているし、見下している。身の程知らずにもほどがある。お前らには 、「ロシアの恐ろしさ」が、あるいは、「ロシア人の恐ろしさ」が、分かっているのか。ロシア人は、お前らほど馬鹿じゃないよ。ロシア人は、やる時にはやるのだ。お前らに、「プーチン」とプーチンの「怒り」が見えるはずがない。プーチンの「似顔絵」か「藁人形」が見えているだけだろう。小林秀雄は、「ヒットラーと悪魔」というエッセイで、ヒットラーを、ドストエフスキーの『悪霊』の主人公か(ニコライ・スタヴローギン)に模している。むろん、プーチンの後にも、ニコライ・スタヴローギンがいるのだ。プーチンは 、今回の「ウクライナ侵攻」に際して、「核兵器使用」をチラつかせたが、当然のことだろう。NATO軍も米軍も、震え上がって、身動きが取れなくなっている。ニコライ・スタヴローギンには、「善と悪」という二元論は存在しない。「全て良し」なのだ。「神が存在しなければ、全ては許される」。ドストエフスキーもニーチェも読んだことのない日本人に 、ロシア問題が分かるわけがない。


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【2月25日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は24日、同国軍によるウクライナ侵攻の決定について、自国の安全を確保するためには「選択の余地がなかった」と語った。


 プーチン氏は、テレビ中継された大企業幹部との会合で、「われわれには他に方法がなかった」とも説明。ロシアが国際経済から排除されることは望んでおらず、「われわれが属している世界経済システムに損害を与えるつもりはない」と述べた。(c)AFP

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