●大江健三郎と藤岡信勝(3)。
藤岡信勝は《徒党》を組み、内部対立を悪用し、内ゲバ的言論にはげむことが好きである。私は、根っからの《共産党嫌い》ではないが、内ゲバ的言論を好むとは、いかにも元共産党活動家らしい振る舞いである。藤岡信勝が、先頭に立って立ち上げたらしい『新しい歴史教科書をつくる会』とやらも、会長職や代表の地位をめぐって《会長追放》など、内部対立や内部抗争が、つまり《内ゲバ的言論》がたえなかったようだ。私も、誰かの誘いで、一時、この会に出入りしていたが、私が知るかぎりでも、《八木秀次会長追放劇》や《西尾幹二会長追放劇》などが、あいついだ。私の見るところ、肝心の歴史教科書をつくることより、会長職をめぐる権力闘争に熱心だったようだ。ところで、今回、私が問題提起したいのは、いわゆる大江健三郎の『 沖縄ノート』をめぐる大江健三郎と版元の岩波書店を相手取って、訴えた『大江/岩波裁判』における藤岡信勝の動きである。